相続した実家(空き家)を賃貸に出す場合、いくつかのステップを踏む必要があります。
もともと賃貸用として建てられたわけではないため、借主を受け入れる準備をするわけです。
今回は、賃貸に出すまでの流れや入居者募集に適した時期のほか、賃貸がスタートしてからの管理について取り上げたいと思います。
相続した空き家を賃貸するまでの流れは?
相続した空き家を賃貸するまでの流れを簡単に言うと、商品化→広告→契約となります。
具体的には以下の6つの段階を踏みます。
①空き家内の遺品整理・家財類の搬出
自分で片付けようとすると、整理できるまで予想以上に時間と労力がかかるものです。遺品整理や不用品の処分を行ってくれる業者に依頼するとスピーディーです。
弊社でも業者を紹介できますので、依頼先の当てがない場合はご相談ください。
②家賃の相場をチェック
空き家があるその地域で、いくらの家賃で貸せそうか相場を探ります。合わせて、入居者募集や契約を依頼する不動産業者もリサーチします。
関連記事:空き家を賃貸する相場を調べる方法は?収支を試算すべき理由!
③不動産業者と契約
業者を決め、仲介依頼の契約を結びます。1社専任にしてもいいですし、複数の業者に依頼するもいいです。
ただし、業者数が多いと鍵の貸し出しや打ち合わせなど手間が増えるため、遠隔地に住んでいる場合は大変です。
④耐震補強・リフォーム(任意)
どの範囲まで手を入れるか、③の業者と打ち合わせしながら進めるとスムーズです。リフォーム業者から見積もりを取って内容を決めます。
リフォーム中に新たな補修箇所が見つかることも想定し、予算を組むことが大切です。
関連記事:DIY賃貸借とは?契約のメリット&注意点を解説!空き家対策にいかが?
⑤入居者募集
③の業者が広告を出したり、内覧希望者を物件まで案内します。空き家の鍵は、業者にコピーを預けるか、現地にキーボックスを付けて対応します。
⑥賃貸借契約・入居開始
入居希望者が見つかると、業者を通して入居審査を行い、問題なければ契約手続きに移行。鍵の引き渡しまで業者が担当します。
入居者募集に適した時期はいつ?
賃貸の入居者募集は、タイミングがとても重要です。特に一戸建はファミリー層がターゲットになるため、会社の転勤や子供の転入学の時期に合わせます。
具体的には、引っ越しシーズンの1月〜3月中旬、秋の異動がある9月〜10月です。
このタイミングを逃さず、上手く波に乗るように入居者募集するのが理想的です。
借主契約中の管理はどうする?
空き家を賃貸するまでの流れを説明しましたが、借主が入居した後も、管理者としての貸主の仕事は続きます。
例えば…
- 家賃の入金確認(滞納があったら督促)
- 建物の不具合や設備故障などのクレーム対応
- 退去立ち会い・敷金精算・クリーニングや補修の手配など
- 書類作成(補修履歴の記録、入居者への連絡事項があった際の書面など)
通常、こうした賃貸管理は不動産業者に委託することが多いです。クレーム対応や退去精算はスピードも求められるからです。
委託料は管理メニューによって変動しますが、家賃の5%(毎月)や、借主が決まったときに家賃1カ月分(1回のみ)が相場となります。
初めて貸主になる方、または遠隔地に住んでいる方は、管理を委託することをお勧めします。弊社でもご相談を承ります。