入居者の自殺の説明義務はどこまで必要?隣室や駐車場で起きた場合は?

アパートの入居者が室内で自殺した―。

この場合、大家さんとしては、次に入居する人にその事実を説明する必要があります(告知義務)。

心理的瑕疵(かし)と呼びまして、物件を探している人が「人が自殺した部屋には住みたくない」と嫌悪感を抱くことが多いからです。

では、自殺があったのが隣室だったり、数年前の出来事だったりした場合は、説明する必要はあるのでしょうか?

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入居者の自殺について説明義務はどこまで?

あらかじめ大家さんにお伝えしますが、告知義務があると言っても、実際には仲介業者が説明・書面に残してくれます。

また、既存入居者すべてに説明して回るのではなく、新たに契約する入居希望者が対象になります。

どの範囲まで説明すべきか?については、一般的には以下のような判定になります。

自殺の場所 告知義務の有無
その室内で発生 あり
隣の部屋で発生 あり
何戸か離れた部屋で発生 なし
駐車場など室外で発生 なし

あくまで一般的な話です。明確な線引きが決まっているわけではないので、ケースバイケースで説明義務の範囲が異なると思ってください。

自殺があってから約2年間は告知義務があるとされますが、期間が短くても一度でも入居者が住めば、次からは義務がなくなるという意見も…。

ですので、関東あたりでは告知義務を消し去る目的で、アルバイトを雇って短期入居させるケースもあるとか…。

自殺があった部屋の家賃はどれくらい減少する?

自殺があった部屋を借りたいという人が減るので、当然、家賃も減額して入居募集することになります。

おおむね相場の30%〜50%ダウンの家賃設定になるでしょう。

また、次の入居者のために室内をリフォーム&クリーニングしておく必要があります。

大家さんとしては結構な損害となるので「自殺のことを隠して、そのままの状態で貸し出そうかな…」と考えてしまうかもしれません。

ですが、これは法的な問題が発生するリスクが高いのでやめましょう。

仮に何も知らない借主が入居し、入居後に自殺の事実を聞いたとしたら…解約されるだけでなく、大家さんの説明義務違反として損害賠償を請求される可能性もあるからです。

こうした不利益を負うくらいなら、初めから告知して借主に納得してもらった上で、安い賃料でも住んでもらった方が得策かと思います。

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病死・自然死の場合の説明義務はどうなる?

では、自殺ではなく、病死や自然死(老衰)の場合の告知義務はどうなるのでしょうか?

これについては、亡くなってから発見が遅れた部屋は説明すべきだと考えます。発見が遅れると、室内が汚れていたり臭いが付いていることが多いからです。

リフォーム・クリーニングしたとしても、借主の心理的なマイナスイメージを考慮すると、告知しておいた方が間違いはありません。

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まとめ(補足)

入居者の自殺があった際の説明義務について取り上げました。

告知義務の範囲に明確な線引きがないため、迷うケースもあるかもしれません。迷ったときは説明を尽くすようにしましょう。

なお、補足ですが、自殺によって家賃収入減少やリフォーム費負担など損害を負った大家さんは、その分の賠償請求を行うことができます。

請求の相手は、亡くなった入居者の相続人・連帯保証人です。

賠償について協議しても話がまとめらないようなら、裁判によって決める手段も。その際は弁護士に相談することになります。

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