売買契約を買主から解除するとどうなる?ペナルティ(違約金)はある?

不動産の売買契約を交わした後で、買主側の事情により契約を解除したいというケースもあるでしょう。

「急病で長期入院することになった」

「転勤が急に決まった」

「別の物件が気に入った」

「住宅ローンの審査が通らなかった」

…などの理由です。こうした場合、売買契約後でも問題なく解除できるのでしょうか?

また、ペナルティ(違約金)は発生するのでしょうか?

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「特約」に当てはまれば無条件で解除できる

結論を先に述べますと、売買契約後に買主の個人的な事情によって解除する場合はペナルティが発生すると思ってください。

ただし、もともと売買契約書に「住宅ローン審査の承認が得られなかったら解除できる」などのような特約が入っている場合は、ペナルティが発生しません。また、売主側に責任がある場合の解除も同様です。

以下、契約解除のパターンとペナルティの有無について簡単にまとめます。

関連記事:重要事項説明書(売買)でチェックすべきポイントは?売買契約書とどう違う?

契約解除のパターンとペナルティについて

ローン特約による解除

予定期日までに住宅ローンの融資承認が金融機関から降りなかった場合の解除です。買主が購入資金を用意できないので、ペナルティなしでの解除となります。

契約書にローン特約の記載があり、かつ買主がローン申込みの手続きを適正に行っていたことが条件となります

買い替え特約による解除

買主が居住中の自宅を売却して物件の購入費を捻出する予定だったものの、一定期間内に必要な額で売却できなかった場合の解除です。

契約書に特約の記載があれば、無条件で解除できます

手付解除

売買契約を結んで手付金を支払ってから、売主が契約の履行に着手するまでの間に、買主の個人的な都合によって解除する場合です。

個人的な都合とは、冒頭で挙げた「急病」「転勤」「物件変更」などの理由。ペナルティとして、支払済みの手付金を放棄しなければいけません。

ちなみに「売主の契約の履行」とは、例えば「約束に従って建物のリフォームに着手した」「契約通りに建物の解体に着手した」などです。

ただし、契約の履行をいつと判断するかは曖昧なところもあるため、「契約締結から2週間」といった期限を定め、その期間中なら手付解除できるとする約束も多いです

関連記事:不動産購入でクーリングオフできる条件とは?契約場所も関係あり!

売主の契約違反による解除

稀なケースですが、売主が物件を引き渡してくれないなど、契約書の約束を相手が守らなかった場合の解除です。当然、買主のペナルティはありません。

売主に対して約束を果たすよう催告をした上で解除することができ、さらに違約金の請求もできます

瑕疵(かし)担保責任による解除

契約時に説明がなかった“隠れた瑕疵(欠陥・不具合など)”が物件に見つかり、居住することができないなど買主の目的が達成されない場合の解除です。

シロアリ被害・雨漏り・土壌汚染・軟弱地盤などが瑕疵に当たりますが、「買主の目的が達成されない」と判断されるのはかなり稀です。

実際には売主がお金を支払って賠償することになります

(手付解除期間を過ぎてからの)買主の都合による解除

上記の通り、手付解除の期間中なら「手付金の放棄」によって解除できます。しかし、それを過ぎてからの買主の自己都合による解除は、さらに違約金の対象となります。

違約金の額は、売買代金の10%または20%とすることが多いです。契約書に必ず記載されますが、あまりないケースかと思います。

また、これもレアケースですが、もし買主が暴力団など反社会的勢力の構成員であることを隠して購入したことが発覚して契約解除となった場合、違約金は売買代金の20%の額となります。

さらに、買主が購入物件を反社会的勢力の事務所として使わせたことが発覚して契約解除となった場合は、売買代金の80%もの制裁金が課されます

まとめ

いったん売買契約を結ぶと、当事者は取引完遂に向けて責任を果たすことを約束したことになります。ですので、自己都合だけで契約を無かったことにする場合はペナルティの対象となるので注意しましょう。

その条件については契約書に必ず記載されますので、署名押印をする前に、よく契約内容を確認するようにしてください。

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