中古一戸建を現地見学する際に、特にチェックしておきたいポイントについてまとめます。
「外回り」「日当たり」「間取り」「室内」の4つの項目に分けて説明しますので、ぜひ参考にしてください。
何となく見学して勢いで決めてしまい、購入後に欠陥や不具合が多いことに気付いた…ということのないようにしましょう。
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外回り
室内の確認をする前に、まずは外回りをチェックしましょう。建物の老朽化の程度や補修状況、将来トラブルになりそうな要素はないか探ります。
- 【基礎】深い亀裂が入っていないか
- 【塀や門扉】傾いていないか、ひび割れや欠損がないか、地震の際に崩れる心配はないか
- 【境界】土地の境界標や杭はあるか、劣化していないか、土留めやブロックが曲がっていないか、越境はないか、塀は誰の所有か
- 【外壁】汚れや色あせの程度はどうか、モルタルの大きな亀裂はないか、タイルの割れ・剥がれはないか、サイディングの割れ・変形・サビはないか
- 【屋根】瓦のズレはないか、スレートの割れ・色あせはないか、金属板のサビ・浮きはないか
- 【雨どい】外れていたり、折れ曲がったりしていないか
- 【バルコニー】腐食・破損はないか
屋根は目視でわからない部分もあると思います。その際は、リフォーム・補修の履歴について不動産業者(または売主)に確認します。
日当たり
物件資料の間取り図に「南向き」と書いてあっても、実際の日当たりの良し悪しは現地でないとわかりません。内見時はスマホのコンパスで方位を確認しながら、日当たりを確認しましょう。
- 敷地の南側に隣家が迫っていないか、日照を遮る大きな建物や崖などはないか
- 過ごす時間が長いリビングは、どの方向に面しているか
一回の内見だけで心配な場合は、時間帯を変えたり、あえて天気の悪い日に再度確認してみるのもいいでしょう。
ちなみに、都心部にある「2階リビング」の物件は、1階の日当たりが厳しいため、こうした間取りが採用されていることが多いです。
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間取り
一戸建の代表的な間取りは3LDK(延床面積70㎡〜80㎡台)と4LDK(90㎡〜100㎡台)ですが、物件によって部屋の広さ・配置・使い勝手などは全く違います。
室内を歩き回りながら、自分たちの生活スタイルに合った住宅かどうか見極めましょう。
- キッチン〜リビング〜各部屋への動線はどうか、家事の負担になる配置ではないか、子供部屋はどこにするか
- 収納スペースはいくつあるか、収納力はどれくらいか(高さや奥行きなど容積をチェック)、柱などの出っ張りはないか
- 各部屋の広さはイメージ通りか(同じ1畳でも物件によって畳のサイズが異なる場合もある)
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室内
物件資料と違っている部分はないか、室内に目立った欠陥がないか…などを見ていきます。建具すべてを開閉してみたり、可能なら点検口から天井裏や床下ものぞいてみましょう(スマホのライトを活用)。
- 【壁】歪みによるクロスのよじれはないか
- 【建具】窓・ドア・襖の立て付けが悪くないか、閉めたときの隙間はどうか、ペアサッシ・ペアガラスか
- 【床】床鳴りはしないか、足元が沈むようなベコベコした感触はないか、歩いてみて傾斜を感じる箇所はないか
- 【床下】湿気やカビ臭さはないか、シロアリによる傷みはないか、断熱材の有無はどうか
- 【天井裏】雨染みはないか、断熱材の有無はどうか
- 物件資料にある設備はちゃんと揃っているか、コンセントやテレビアンテナ端子の位置・数はどうか
中古一戸建ですから、ちょっとした歪みや経過年数に応じた傷はあると思います。しかし、明らかに生活に支障をきたすような欠陥が見られる場合は、その物件の購入は見送った方がいいでしょう。
終わりに
中古一戸建の見学時に特にチェックしておきたいポイントは以上になります。よりスムーズに内見できるよう、今使っている家具・家電類のサイズを測っておいてから物件を見に行くことをお勧めします。
また、メジャーとスマホ(またはメモ帳・ペン)は必ず持って行くようにしましょう。気になるところを写真・動画・メモに残すためです。