中古一戸建を購入しようと考えているけど、どんな視点で物件を選べばいいかわからない…
そんな方に向けて“入口編”をお届けします。
ポイントは2つです。「これだけは譲れない」という条件を整理することと、購入した家を「将来的にどうしたいか」までイメージすることです。そうすれば、物件探しの方向性も絞れてくると思います。
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家族の「譲れない条件」をまとめる
中古一戸建の購入に向けた第一歩として、まずは家族の希望・意見を整理しましょう。ご存知かと思いますが、住宅には次のような基本法則があります。
- 主要駅や市街地に近くなるほど利便性が高いので、人気も高く、物件の価格は上がり、家は狭くなる
- 郊外に行くほど不便になるものの、人気は下がるので、価格も下がり、広い家が多くなる
これらを踏まえ、家族にとってどんな家が適しているか考えます。以下の項目ごとに、希望条件を書き出してみるのもいいですね。
- 地域
- 立地・交通
- 周辺環境
- 価格・諸費用
- 間取り
- 外観
- 内装
- 設備
書き出した希望をさらに「譲れない条件」「あったらいい条件」「なくてもいい条件」に分け、方向性を絞っていきます。中古一戸建で“100点の物件”を見つけるのは難しいので、優先順位をはっきりさせることがポイントになります。
買った家を将来どうするか?も参考に
購入した中古一戸建を将来どうしたいか?まで考えると、物件選びの方針を決めるのに役立ちます。
買う前から将来のことをイメージするのは難しいかもしれませんが、以下の4つのタイプのどれに当てはまりそうか検討してみてください。
①必要な修繕だけして長く住みたい
現状のまま住み、不具合などをその都度直しながら長く使うタイプです。築20年以内の木造住宅がベストですが、それより築年数の古いものでも、建物の状態が比較的いい物件を選ぶことがポイントになります。
②大幅にリフォームしたい
内外装を大幅にリフォームしたいタイプです。1981(昭和56)年6月1日以降の建物(新耐震基準)を選んだ方がいいでしょう。
また、間取り変更にも対応しやすい「木造在来工法」の物件を選びます。構造によって手を加えられる範囲が変わりますので、購入前の確認が大切です。
③建て替えたい
築年数の古い物件を建て替えるタイプです。土地値くらいで取得できるメリットがあります。
ただし、建て替えができない物件や、接している道路が狭いため敷地を削らないといけない物件などもあるので注意が必要です。
④いずれ売却したい
将来、住み替えるプランがあったり、地価の値上がりにも期待して売却したいタイプです。売るときのことも考え、日ごろの家の管理を丁寧に行うことも必要です。
既存不適格物件(建てた当時は問題にならなくても、法改正により現在は違法建築になっているもの)は避けましょう。
終わりに
ただ闇雲に中古一戸建を検索したり内見したりしても、あれもいい・これもいいと迷ってしまいます。
方向性がわからなくなり、時間をかけたのに決められず、家探しに疲れてしまう…というケースもよくあります。
また、勢いだけで購入して後悔することのないよう、事前にしっかり希望条件や方針を整理しましょう。